アジア・フリーク(Asia Freak)

タイを中心にアジア探索の記録

イギリスでのベトナム人コンテナ死亡事件


コンテナ“密入国”で死亡した女性 父親が無念語る(19/11/06)

 

 今回イギリスで被害にあったベトナム人たちの中には、日本の実習生制度では稼ぎが少なく借金を返せず、イギリスに渡った人もいるとのこと。
被害にあった39人は、ベトナムの貧困地域ハティン省ゲアン省出身者の可能性があるとのこと。胸が締め付けられる思いです。

 

 バンコクパタヤには、ハティン省ゲアン省出身の出稼ぎも多く、未明から露天やレストランなどに氷を運んだり、ガスボンベを運んだり、カットフルーツを売ったりと、タイ社会を陰ながらに支えている人たちがいます。

 こういう被害にあう人たちの共通項としていわれるのは:

  • 圧倒的な情報難民であること。
  • 情報感度の低い状態に至る教育環境。
  • それに漬け込み金儲けをする悪徳業者。

 という社会的な構造が指摘されてます。

 

安田峰俊氏のルポ(月間『潮』11月号)によると、当事者の多くには、被害や辛い思いをしても、解決する、改善するという発想が薄く、泣き寝入りすることが当たり前の感覚があるとのこと。

 

今回イギリスでの事件は、東南アジアに関わる者として、自分にできることは何かと、考えさせられる問題です。

 

★参考

 

月刊『潮2019年10月号』
安田峰俊氏によるルポ『外国人技能実習生を追い詰める過酷な現実(上)』
アジアの若者を食い物にするグロテスクな実態のルポ。

潮 2019年 10 月号 [雑誌]

潮 2019年 10 月号 [雑誌]

 

 

月刊『潮2019年11月号』
安田峰俊氏によるルポ『外国人技能実習生 送り出し国から見た「負」の側面を追い詰める過酷な現実(下)』

日本で働くアジアの若者たちの問われる意識と制度の問題点

潮 2019年 11 月号 [雑誌]