アジア・フリーク(Asia Freak)

タイを中心にアジア探索の記録

プラサート・バーン・ノーイ(Prasat Ban Noi)

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名称:プラサート・バーン・ノーイ Prasat Ban Noi ปราสาทบ้านน้อย
場所:Sakeo

参考

Prasat Ban Noi - SAKAEO

 

注意

 遺跡までは、幅1mほどの狭い農道(1.6Km)で、

  • 雨季はぬかるみの泥道
  • 辺り一帯、街灯もなく
  • 蛇も出る

 雷雨が予想される時、土が乾燥していないと思われる時、日が暮れかかった時には、危険なので、絶対に行くことは避けるべき。

 野犬は見なかったけど、万が一、野犬がいる場合、特に暗くなると獰猛になる傾向があるので、野犬にも注意が必要。

 

2018年10月23日(火曜日)

 スワンナソーン通り(33号線)沿いに、寺院に向かう入り口がある。

 ここから1.6Km進んだところと案内がある。

ระยะ ทาง ráyá thaaŋ らヤ・ターん:(長さ・道)道のり

1.6 กม. nʉ̀ŋ jùd hòg giiloo meet ヌん・ぢゅっと・ホっぐ・ぎロメーと:1.6 Km

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 バンコクへ帰る帰路に寄った最後の観光ポイント。この最後の箇所が最もハラハラした思い出となった。

 事前にGoogle Mapsのサテライト地図を確認してはいたけど、人気が無い、細い、土の農道は、何があるかわからないので、なんだか怖い。

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 思った以上に大変な道のりだった。

 幸い、前日は雨が降っていなかったので、農道も乾いていたものの、先へ進むと道幅は3分の2ほどに狭まった。おととい降った雨だろうか、ところどころ、水溜りが道を塞いでおり、非常に滑りやすい泥のぬかるみで、バイクが15㎝ほど沈むところもあった。

 サイズの大きいバイクなら、滑って倒れていたと思う。

 なかなか遺跡らしいものが見えてこないので、間違っていたらどうしようと不安になる。

 人気無い農道で、ぬかるみで転ばないかハラハラしつつ、直径10㎝、長さ3メートルほどの大蛇(?)が行く手を横切っていたのは怖かった。大蛇が農道を横切り、田んぼに入っていったのを見届けて、急いで走り抜けた。

 無事到着。

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 遺跡前には案内板。

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東側を正面とする、多くのクメール遺跡と同じ構造。

遺跡の東側にはバライがあったらしいけど、今は草が覆い茂っていてよくわからない。

บาราย baaraai バーらーイ:バライ ※Baray;神事用の人工池

 

 人気は無いし、大蛇も見た直後、何が出るか分からない、この遺跡に入るのは薄気味悪かったけど、恐る恐る入ると、びっくりした。

 3人の若い子たちがいた。

 一瞬、警戒したけど、何やら話しかけてきた。

私はバンコクの大学で考古学を専攻していて、この遺跡を訪れる人に案内をしている。何か知りたいことがあれば聞いてほしい。』と。

 思いがけないことに、申し訳ないけど、警戒心が消えない。

 続けて、話しかけてきた。

この場所は、薄気味悪くて、お化けでも出そうで怖い。

 一応、話しに付き合って、

今さっき、大蛇を見たよ。』というと。

 更に怯えたように、

どこで?』『大きさは??』『色は???』と訊いてくる。

すぐそこの農道。直径10㎝くらい、この木ぐらい、色は銀色』と言って、目の前に垂れ下がる木を指さした。

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  おそらく、考古学を先行して勉強のため遺跡案内をしているのは、この怯えている子だけで、ほかの二人は特に何もする気がないようなので、付き添いなんだと思う。

 大蛇の話を聞いて、早速ほかの二人に蛇が出たらしい、と話していた。

 この遺跡までの道は、幅1メートルほどの農道。雨が降った後は泥のぬかるみ。大勢の観光客が入れるよう整備はされていない。

 確かに、畑を2キロ近くも入った人気の無い、もの寂しいところで、終日、来るかも分からない観光客を独りで待つなんで、精神的に持たないと思う。雷雨の日には、暗がりで雨に打たれながら、じっとしているなんて、本当に怖いと思う。

 軽く話をして、早速、遺跡見学。

 草が覆い茂ってるので、遺跡の中には入らず、足元の安全が確認できるところから見学。

 

東側入り口

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東側入り口の北東側にある、ラテライト石の階段が四方に設置されているバライ。

バライの脇で鼻ほじってるのは、付き添いと思われる一人。

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 一通り見て帰ろうとすると、専門の子が、何も聞きたいことはないのか、と話しかけてきた。

 未だ警戒心が残っていたので、特に大丈夫、と言って去ってきた。

 警戒心だけでなく、遺跡の説明となると、どうしてもタイ語で専門的な話しになるので、50%理解できるかどうか。作られた年代、構造、意義、今後の修復計画、学校を出た後どうするのか、など訊きたいことはあったけど、遠慮の気持ちもあった。

 

 泥道を戻って、バンコクへ!

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 無事、33号線に出て、しばらく走った後、若い3人のことを再度冷静になって考えた。

 あんなところで頑張っている若い人たちに、手元に持っていたポテトチップス(Family Pack)を差し入れしてあげて、もう少し話しを付き合ってあげてもよかったと後悔。

 まだ雨季が完全に開けない時期、数少ないだろう観光客に説明する機会もなく、少し気を落としていたようにも見えた。

 ただ、あの大蛇の泥道を戻るのも大変なので、申し訳なかったけど、今後は、もう少し臨機応変に見極めて対応できるように心掛けたい。