【Hapa英会話-39】「My name is」は死語!?(実験編)
【Hapa英会話-39】「My name is」は死語!?(実験編) - YouTube
英語の自己紹介で名乗る時、主に2つの表現が一般的。
- My name is ..... .
- I'm ..... .
"My name is ..... ."は、死語と思っている英語学習者がいるようだが、YouTube動画の例では、現在、アメリカでは、どちらも一般的な自己紹介表現として使われている。
使い分けは、下記のように解説されている。
1. My name is ..... .
- フォーマルな(公式の場での、改まった)表現
- 相手(聴衆)が自分の存在を認識していないなどで改めて名乗る時
2. I'm ..... .
- インフォーマルな(改まった場ではない雰囲気での)表現
- 先に紹介を受けるなど、相手(聴衆)が自分の存在を認識している時
この解説から、使い分けの観点は、「旧情報と新情報」の問題だと分かる。
例えば、下記の条件を想定する。
A = B
C = B
具体的な会話に当てはめると、
A = Bの会話:A(こちらは)、B(ジャックです。)
C = Bの会話:C(私が)、B(ジャックです。)
この会話は、先に紹介を受けていて、聞き手が自分のことを認識している時(I'm ..... .を使うのが自然な時)の状況だ。
一方で、A = B(事前の紹介)が無い場合、改めて明示して、「名前は、私の名前については」と言い始める必要がある。これはMy name is ..... .を使うのが自然な場合だ。
講演会や面接など、公式な状況では、改めて「My name is ..... .」と名乗ることが多いので、フォーマルな表現との解説がされている。ただし、公式な場でも、事前の紹介を受けて話し始める場合は、I'm ..... .と言うことも可能、というのは、動画中で説明されている通りだ。
一般的に、どんな言語でも、会話、作文の流れには、「旧情報と新情報」という要素がある。
一般的な会話、作文は、下記のような流れがある。
A =/≠/</> B:AはB
B =/≠/</> C:BはC
C =/≠/</> D:CはD
具体的な会話に当てはめると、
A(私は)、B(12月下旬にハノイへ行ったけど)、
B(12月下旬のハノイは)、C(肌寒い)。
C(12月下旬のハノイが肌寒いのに対して)、D(12月下旬のホーチミンは温かい。)
各文の前段は「旧情報(聞き手が分かっている事柄)」、後段は「新情報(新たに提示される事柄)」という構成。
I ordered some local food.
The food was so delicious.
この文では、2文目の主語には、聞き手が認識していることを示す定冠詞theが付いている。1文目で示したfoodの話題であることを示すため、2文目のfoodにはtheがついている。
また、旧情報(the food)は、主語として文頭に置いている。
この旧情報と新情報、定冠詞の使い方は、アラビア語でも同じ。
そして、定冠詞は無いが、旧情報を、次の文の主語として使う、または文頭に置くというのは、タイ語やベトナム語でも同じ。
กิน หมา ไหม gin mǎa mái 犬を食べる?
หมา ไม่ กิน mǎa mâi gin 犬は食べない
2文目は、本来のタイ語構文では、「犬を食べない」と犬を目的語として動詞の後に置くべきところだが、旧情報である犬(2文目では目的語)を文頭に置いて「犬は、食べない」としている。
日本語では、下記の例がよく出される。
あなた、何食べる?
僕は、うなぎ。
2文目は、僕=うなぎ(I am an eel.)という意味ではない。「僕(に関して)は、うなぎを食べる」という意味だ。
この日本語の表現は、「うなぎ文」と言われている。
英語、アラビア語、日本語、タイ語、ベトナム語など、文法規則、文の作り方や語順が異なる言語でも、旧情報と新情報という観点では、旧情報が先で、次にその旧情報に対して新情報を加える(旧情報には定冠詞や指示形容詞が付く、もしくは付けてもいい)という大きな流れは同じだと分かる。
My name is ..... .とI'm ..... .の使い分けも、基準は、旧情報があるか、無いなら(または、改めて強調、明示するなら)My name is ..... .を使うということだ。
◆動画中、ためになった表現
prepare a podium
檀上を準備する
ここでは、「Nobody has prepared a podium for me. 誰も私の存在を知らない場合」といった意味で使われている。辞書には解説が無い用法で勉強になった。
* podium【単数形】、podia【複数形】:檀上、雛壇
medium > media(媒体、メディア)と同じ語尾変化