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リンさんの父、ひつぎの上に上着 ベトナムに無言の帰国 - ライブドアニュース

  日本への信頼は、結果として、裏切られたかたちとなった。

  にもかかわらず、日本を否定するのではなく、「日本とベトナムの関係者に感謝したい」との発言は、個々に評価をしてくれており、ありがたい。

  「外国」人が、何か問題を起こせば、「嫌韓、嫌中」などと、確かな根拠もなく全否定に走る一部の日本人より、よっぽど理解力と人間力があると思う。

  犯人が逮捕され、裁判で被害者が受入れ可能な有罪判決が出たとしても、それで問題解決とは言えない。

  何故、そのような悲惨なことが起きたのか、どのような社会状況(環境)や思想が、そのような悲惨に導いたのか。

  「ナゼナゼ分析」を行い、対策し、効果の検証をしていくことが大切。

  学問や政治、メディアが担う付加価値(使命)とは、このような、事実認知、提言、検証を行う能力と質に掛かっていると思う。

  また、地域社会での交流にも、このような悲惨を遠ざける役割があると思う。

  詰まるところ、日々の生活で、地道にさまざまなレベルで、善意の交流を積み重ねるとこが、最大の社会的セーフティネットで、平和を勝ち取るということだと思う。体制や法は、補足でしかないとつくづく思う。


リンさんの父、ひつぎの上に上着 ベトナムに無言の帰国 - ライブドアニュース

2017年4月2日 22時24分

朝日新聞デジタル

 千葉県我孫子市で見つかった、ベトナム国籍で小学3年のレェ・ティ・ニャット・リンさん(9)=同県松戸市=の遺体が2日午後、故郷のベトナムに戻った。集まった親族らが「どうしてこんなことになったの」と泣き崩れた。

 リンさんのひつぎは、両親にともなわれ、ハノイの空港に着いた。遺影を手にした両親が到着すると、リンさんの祖父母ら30人ほどの親族が「リン戻ってきて」などと叫ぶ姿が見られた。その後、ひつぎの周りに親族らが集まり、父親(34)は冬用の上着をひつぎの上にかけ、母親は周りの人に抱えられるようにして立って、手を合わせた。

 ひつぎは父方の郷里で、リンさんが幼い頃過ごしていたベトナム北部のフンイエン省へ車で移動。実家の前に運び込まれると、近隣の住人らが長い列を作って集まった。

 ベトナム北部の都市ハイフォンに住むリンさんの母方の祖母(67)も空港に駆けつけた。昨年12月下旬、冬休みに遊びに来たリンさんの姿を見たのが最後だった。日本で、リンさんが1人で通学していると知り、「かわいい子なのに大丈夫なの」と心配したが、リンさんの母親から「日本は安全だから心配しないで」と聞き、安心していたという。「起きたことが信じられない。つらくて耐えられない」と語った。

 祖父母宅に近い雑貨店の男性は、1年前に里帰りしたときのリンさんに感心したことを覚えている。食べ終わったお菓子の袋をずっと持っているので理由を聞くと、「ゴミ箱がないから」と答えたという。「礼儀正しい子だった。買い物に来た時、『日本語でこれはなんて言うの』と聞くと上手に答えてくれた。日本で、もっと子どもを守ってあげることはできなかったのか」と話した。

 リンさんの母方の祖父(71)は、「最後に孫の顔を一目見たいという家族の願いをかなえ、日本で火葬せずに遺体のままベトナムに戻してくれた日本とベトナムの関係者に感謝したい。どうか犯人を一日も早く逮捕してほしい」と語った。

 リンさんの葬儀は3日に執り行われる予定。(フンイエン=鈴木暁子)