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バンコクの屋台街、主要道路での営業禁止へ

  結局、苦しむのは経済的弱者の市民層。
  富裕層へのダメージは薄く、役人は賄賂で懐が潤う。

  秩序と衛生が問題なら、基準を設けて、独自の屋台文化を発展させるという発想はないのだろうか。


バンコクの屋台街、主要道路での営業禁止へ

The Huffington Post | 執筆者: Rebecca Shapiro

投稿日: 2017年04月19日 11時44分 JST

更新: 2017年04月19日 11時44分 JST

 

  バンコクは美味しい屋台の食べ物で称賛を集めている。しかし「多くの食通が旅行先に選ぶ屋台街」は終わりを迎える。

市当局は「美化」活動を開始し、年末までに首都バンコクの主要な道路から食べ物を売る露天商全員を退去させると4月18日に発表した。

  取り締まりはバンコク最大の繁華街ですでに実施されていたが、市は18日、主要な道路から屋台の露天商を全員退去させると認めた。8月、BBCによると、バンコク首都圏庁(BMA)はすでに市内にある39の地区から露天商約1万5000人を退去させた。その多くは食べ物を売っていた露天商だった。

  バンコク知事の首席顧問ワンロップ・スワンディー氏は17日、地元紙『ネーション』に、屋台の営業を「秩序と衛生上の理由により」禁止すると述べた。

  「バンコク首都圏庁は現在市内の全50地区から露天商を立ち退かせ、歩道を歩行者に返そうと取り組んでいます。例外はありません」と、ワンロップ氏は述べた。

  多くの地元民や観光客は、バンコクの活気にあふれた屋台街をなくてはならない貴重な財産だと考えている。屋台の食べ物はレストランよりもずっと美味しく、安いからだ。

  露天商は「立ち退くことになったら、賃料を払う余裕はありません」とAFP通信に語った。また、営業するために市当局に毎月少額の賄賂を渡していると明かした。

  バンコクは世界中の旅行サイトのランキングで「世界一」に選ばれる常連都市だ。世界一の屋台街を特集したアメリカの旅行雑誌『トラベル・アンド・レジャー』の記事によると、バンコクには食べ物を販売する露天商が1万2000人ほどいる。

  当局は人気のトンロー地区で約100人の露天商に17日までにカートごと退去するよう命じた。また、次はチャイナタウンやカオサン通りなど、人気の屋台街を予定しているとスワンディー氏は『ネーション』に語った。