パッタナーカーンでベトナム人143人逮捕
2020年元旦
新年早々、ベトナムたちがやらかしたようです。
大晦日の年明け直前、知り合いの店で飲んでると、ベトナムのバカBonを見かけた。
バカBonは、以前、ウチに居候していたけど、金や仕事にだらしなく、流血騒ぎを起こしたので出ていってもらったヤツだ。酒に弱いのに酒を呑んで彼女と口論した末、ウチでリストカットしようとしたけど死ぬ勇気もなく、腕に十数本の切り傷をつけだだけで、代わりにウチのプラスチック製洗濯物干しをズタズタにカットしたヤツだ。
あらから数年、多少は真面目にやっているのかと期待もしていたけど、新年早々、逮捕組みに含まれていたようだ。
元旦は、香港で1ヶ月ほど仕事してタイに戻ってきたカンボジアのFiが、友達とカウントダウンして早々に帰宅。
その後、朝方5時過ぎ、店で客と呑んでいたベトナムのTrが帰宅。未明まで酒の席にいたにしては珍しく酔ってない。酒に弱いんだし、若いうちから酒浸りになってると脳ミソบ้า(bâa バー:狂、crazy)になるぞ、と日頃から言い聞かせている。数年前、酔ってタイ人と喧嘩して腹を刺されたこともあるし、先日は、酔って記憶無く帰宅したが、ATMで自分で金を下ろしたのに記憶が無く、ベトナムの友達が勝手に金を下ろしたのかもしれないと騒いでいたこともある。嫁と2、3歳の子供二人もいるんだから、健康にも気を付けて、ガツガツ飲むなと日頃から言い聞かせているせいか、ベトナム人との飲み会にも極力行かず、真面目に稼いでいる。
そして、朝方7時前に私が帰宅。知り合いのタイ人の店でカウントダウンしたあと、ローカルのクラブで6時間も飲み明かしてしまった。早く帰ろうとしたけど、タイ人の友達が恋愛沙汰で泣き始めて、帰るに帰れず、クラブを出た時には薄っすら明るくなっていた。何故か、私のシャツの袖で涙を拭うので袖が冷たいし、後ろの席の人がウイスキーグラスを派手にこぼしてくれたので帰宅してからもズボンは冷たかった。
Vampire Club แวม ไพร์ 20200101-3
7時半、床に就くと、Trの携帯が騒がしく鳴っている。恐らくベトナム人からのコンタクトが面倒で無視してることは分かった。
昼過ぎ。起きると、Trが、十数万バーツを私の銀行口座で預かって欲しいと言ってくる。理由をあれこれ説明されるけど、相変わらずベトナム語訛りのタイ語で解りづらい。
よくよく話しを聞くと、昨夜、バンコクのパッタナーカーン(พัฒนาการ PHáTTHánaagaar)にあるパブ(おそらくベトナム人が集まるクラブ、カラオケ)でベトナム人130人が逮捕されたとのこと。あのバカBonとダメ男VNHも含まれてるとのこと。1人2万バーツで釈放されるらしく、仲間内で金を工面しているとのこと。Trの携帯が騒がしかったのは、金の工面が目的だったようだ。
問題は、ベトナム同郷の付き合いで、何でも融通し、助け合うという「表向き(=本心は別)」の付き合いがあること。自分の携帯を友達に使わせることも普通にあるので、携帯に入れてる銀行口座のアプリを開いて、貯め込んだ残高も、無一文のバカBonやダメ男VNHに知られていて、保釈金をTrに頼ってくる。
Trが数ヶ月で頑張って貯めた数十万バーツは、Tết(テト:中国ベトナムの旧正月、ตรุษ จีน trùs jiin とぅるっと・ぢーン)に向けて、家族、親戚のために貯めた金。ベトナム人たちが遊びで逮捕に至った保釈金のために露と消えることは避けたい。
だから、既に家族に送金して、本当に残高は無いと証明するために、私の銀行口座に移して置きたいとの話しだった。
そんな話しをしているところに、保釈されたダメ男VNHと、クズ男のキツネ目がやってきた。
金の工面をしに来た。金のタカリ屋でしかない。
急いで携帯のアプリで私の銀行口座へ金を移した。
デフォルト設定だと1日の送金上限は84,600バーツだったので、設定変更し、13,000バーツ程を残して、全て送金完了。
最初、自分の口座は3,000バーツだけにしたいと言っていたけど、結局、同郷のタカリ屋が来て話しをしたこともあり、ベトナムのお母さんとも相談したようで、1万バーツほどであれば、友達の保釈金にされても仕方がないと覚悟して、13,000バーツだけ口座に残すと決めたようだ。
Trは、タカリ屋と話したあと、私に、1万バーツほど手持ちがあるかと、ふざけたことを言ってきたけど、無い、と一蹴。
その後、タカリ屋2人と出ていき、18時過ぎに帰宅。
追加で15,400バーツを預かって欲しいと、送金してきた。結局、Trが保釈金を工面することはなかったけど、銀行口座と財布の所持金も併せて、手持ち金を少なくして用心するためだ。
同郷の関係もあるので、人間関係を100%断つことは、現実的には難しい。
さまざまな顔を使い分けて生き抜くベトナム社会の逞しさと難しさをみた元旦。
P.S.
19時、Trが出勤する時、5,000バーツを返す、と言ってきた。
『何のこと?』と訊くと、
『何年も前に借りた分』と言う。
まぁ、Trが結婚する前は、
- 家賃を払う直前のタイミングでベトナムに帰ったり(奴らには普通によくあること)、
- 少しお金貸してと言って帰さなかったり(奴らには普通によくあること)、
- 病院に連れて行って診療代払ってあげたり、
と、何だかんだあった。
『何年も経ってるし、5,000バーツ返すと言われても、覚えてないよ』と言ったけど、本人が納得して『返す』というので、素直に受け取ることにした。
思いがけなく、お年玉をもらった気分。
ベトナム達の中には、結婚して子供ができても、すぐに離婚するケースも多々ある。Trは、出会った当初(2014年?)は、ベトナムから出てきて1か月ほどで、
『ギン・カーオ・ヤン(もうご飯食べた?)』とたどたどしく言うのがやっとで、
『サバーイ・ディー(こんにちは)』は覚えたてだった。
以来、紆余曲折あり、いろいろ問題もあったので、一旦ベトナムたちを全員追い出した後、TrとCcはそれぞれ結婚、二人とも子供ができ、Trはタイで、Ccは韓国の実習生制度で出稼ぎ。TrもCcも、守るべき家族ができて、随分としっかりしてきた。
2020年は、私にとっても、新しい契機の年にしたい。
กิน ข้าว ยัง gin KHâao yaŋ ぎン・カーオ・ヤん:(eat・meal・yet)「もうご飯食べた?」という出会いがしらの挨拶表現。ベトナム語でもĂn cơm chưa (アン・ぐ厶・じゅア:eat・meal・yet)と同じ表現を頻繁に使う。
สบาย ดี sabaai dii サバーイ・ディー:こんにちは
ちなみに、1月3日時点で、ニュースにはなっていないようです。
ということは、最大130人✕2万バーツ=260万バーツが、所轄警察署の売上(もしくは記録に残さない担当警察官たちのポケットマネー)となっているということかもしれません。
、、、と思っていたら、1月3日、ช่อง8(チョーん・ぺーと:チャンネル8)でニュースがあったようです。
たまたま会ったベトナム人に、この話し本当?と訊いたら、YouTubeの動画を見せてくれました。ベトナム人の間で、この報道がいち早くfacebookで共有されていました。
そのベトナム人は、参加していなかったようですが、その人が言うには、143人が捕まって、容疑などはよく分からないということでした。
動画を見ると、ベトナム人たちがニュー・イヤー・パーティーで騒いでいたところ、警察の取締りで、不法滞在などの容疑で逮捕、拘留されたようです。