蓮
บัว หลวง
bua lǔaŋ
ブア・ルアん
蓮・王室の、高貴な → 高貴な蓮
蓮
学名:Nelumbonaceae
タイでは、บัว bua といえば、蓮と睡蓮の両方を区別せず意味する。
植物としては、蓮と睡蓮は全くの別物で、葉や花、形や伸び方、葉の撥水性の有無など違いがある。
ただ、共通点として、粘土質の泥水から水面に伸び上がってきて綺麗な花を咲かすということがある。この共通点から、蓮と睡蓮を混同して扱うことになったのかもしれない。漢字でも、蓮と睡蓮との両方に蓮という字が使われている。
そして、この混同は、タイだけではなく、日本でも同じ。
蓮茶で有名なベトナムでさえ、池に咲く睡蓮をみて、蓮だという人も多い。
蓮といえば、仏教経典で多く引用されることから、仏教発祥の地であるインド、仏教が伝播した東南アジア、中央アジア、東アジアなど、仏教が広がる地理範囲を連想することが多いかもしれない。
ところが、インドより西方の地域、インダス文明、メソポタミア文明、エジプト文明の古代遺跡にも蓮や睡蓮が描かれてる。そして、古代文明の壁画などで、蓮と睡蓮は、異なった植物として描かれているものの、例えば、古代エジプトでは、一般に蓮も睡蓮も同じ植物として認識されていたとの解説もある。
個人的には、日本でも蓮のことは知識としては知っていたけど、タイで初めて実際の蓮をみて魅了された。
初めて魅了されたのはワット・アルンに咲いていた蓮。いわゆる蓮らしい蓮の花形と色味が素晴らしかった。
(2008年8月11日)
タイで魅了された2回目の蓮は、カオサン・エリアのソイ・ラムブットリで。
(2013年3月24日)
蓮のことは、日常会話で บัว bua もしくは บัว หลวง bua lǔaŋ というが、地名などでは、 อุบล 'ùbon や ปทุม pàTHum といった別の表現もみられる。
例えれば、 บัว bua が和語、 อุบล 'ùbon や ปทุม pàTHum が漢語といったところ。タイ語の場合、宗教的な経緯で、サンスクリット語や仏教語パーリ語の語彙を、漢語のように借用している。
富士山(和語)のことを、雅称で芙蓉峰と言ったり、チョモランマ(ヒマラヤ山)のことを、仏教の文脈では須弥山(しゅみせん)と言うようのに似ている。
อุบล ราชธานี
'ùbon râatsháTHaanii
ウボン・らーっシャターニー
lotus・major city
蓮の大都市
※ウボンラーチャターニー県
ปทุม ธานี
pàTHum THaanii
ぱトゥム・ターニー
lotus・city
蓮の町
※パトゥムターニー県
ปทุม วัน
pàTHum wan
ぱトゥム・ワン
lotus・day
蓮の日
※パトゥム・ワン
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