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アジア・フリーク(Asia Freak)

タイを中心にアジア探索の記録

NHKスペシャル アジア巨大遺跡 兵馬俑・バガン・縄文・アンコール

NHKスペシャル アジア巨大遺跡 兵馬俑・バガン・縄文・アンコール (教養・文化シリーズ)

NHKスペシャル アジア巨大遺跡 兵馬俑・バガン・縄文・アンコール (教養・文化シリーズ)

 

■内容紹介
  「遺された光」は、私たちの「未来の光」

  多民族を束ねた統一システムを象徴する兵馬俑(中国)。上座部仏教が生き続けるバガン(ミャンマー)。サスティナビリティーが広いエリアで実現していたことを物語る縄文遺跡群(日本)。計画都市を中心とするネットワークのアンコール(カンボジア)。アジアの遺跡が示す「巨大さ」を、満載のビジュアルで掘り起こしていく。

  多くの謎に包まれてきたアジア各地の巨大遺跡。
  最新研究により、そこに存在した文化や文明の脅威の姿が浮かび上がってきた・・・。
  数千年、あるいは1万年以上昔からアジアに花開いてきた文化や文明。その多くは滅び、記録は失われ、歴史の表舞台から消え去っていった。在りし日の華やかさを伝える巨大な遺跡だけを残して・・・。
  アジア各地に残る謎に満ちた巨大遺跡を巡り、そこに秘められた絢爛たる古の文化や文明をひも解きながら、アジアならではの叡(えい)智を探る。

【ナビゲーター】 杏
【音楽】 中村幸代
驚きのシステムが存在した可能性があるという。いにしえのアジアの神秘に迫る。
(2015年10月18日 NHK総合で放送)

【語り】 秋鹿真人

【内容】
・第1集 密林に消えた謎の大都市 ~カンボジア アンコール遺跡群~
・第2集 黄金の仏塔 祈りの都 ~ミャンマー バガン遺跡~
・第3集 地下に眠る皇帝の野望 ~中国 始皇帝陵と兵馬俑~
・第4集 縄文 奇跡の大集落 ~1万年 持続の秘密~

 ■レビュー

  航空写真、CGによる往時の様子の再現など、視覚的な資料を多く使った解説が便利。

  アンコール王朝が栄えた当時、インドシナ半島は、アンコール・ワットを中心に、中国や中東など、世界各地と交易していたことが、発掘から分かっている。

  ジャヤヴァルマン7世(在位1181-1218頃)は、周辺の勢力対立やアンコール王朝内の派閥を、融和統合していったことで、アンコール王朝の最盛期を築いた。その象徴とされるのが、各宗派の神々を統合したジャヤブッダマハーナータの観音像。碑文には「王は、23の神殿にジャヤブッダマハーナータを奉納した」とある。他者を排斥せず、許容し、融和統合することで、経済発展に注力することができたのではないかという。

  ジャヤヴァルマン7世の時代を最盛期に、次第にアンコールから人は去り、棄て去られ、タイのアユタヤ王朝の支配下に入る。(1431年)アンコール衰退の真の理由は明らかでない。

 

  石澤良昭氏の解説に、1980年にアンコール遺跡に出かけたとある。先に攻撃を仕掛けたポル・ポト軍は、ベトナムの反撃で、1979年1月7日、プノンペンを明け渡し、難民と共に、西部のタイ国境沿いの一帯に勢力を移す。アンコール・ワットも拠点とされたが、不安定で危険な時にアンコールへ出かけている。さぞかし大変だったのではないかと思う。

  また、最後の杏さんのメッセージ「当時の人たちの心、体温を感じることができた旅でした。」には共感する。アンコール・ワットの建造(1113-1150頃)からおよそ900年。壁画、彫刻の自由な表情から受ける個人的な印象は、当時の人たちの暮らしや人間性は、賑やかで活力のある暮らしだったのではというもの。今の東南アジアのローカル市場で見るような賑わいは、900年前のアンコール王朝時代もさほど変わらなかったのではないかと想像する。そんな様子も、研究成果をもとに再現したCG画像には描かれている。

 

  巻末には、東は日本、西はイランまでの広範域の主要な遺跡40件の紹介もある。

東南アジアからは: